フライトのエピソード
フライトを通じてお客様や私たちの仕事に関するエピソードを述べさせて頂きます。
みなとみらい~箱根~富士山(政府観光局プロモーションビデオ)
政府観光局(JNTO)様によるインバウンド向けPVです。
横浜から箱根は所要25分ほど。
富士山が雲で隠れたりしたので撮影のタイミングに苦慮しましたがヘリから見る富士山は絶景でした。
お客様からのお褒めの言葉に元気が出ます!
お取引のある予約サイトからからですが、お客様から喜びやお褒めのお言葉を頂くと、どんなに大変なことがあっても私どもスタッフはサービスを始めた頃に戻って仕事に励むことができます。
元気出ます!
有難うございます!
ヘリのパイロットになりたい…。どれだけの覚悟がありますかと聞いています。
AS355型のコックピット。各計器や警告灯、メカニズムまで何を意味するものなのか全て掌握した上でエンジンを始動します。飛行中は天候状況の確認も加わり計器類を中心に常に機体の状況を確認、万一の不時着場を確認、景色の見え方、音やにおいなども神経を研ぎ澄ませて飛行業務を行っています。決して優雅に飛行しているわけでなく地味な作業を反復して行っています。
フライトの現場で「ヘリのパイロットになりたい」という若者から相談を受けたりします。
大きな夢を持ってるなと感心してます。
ただ、余程の覚悟がなければパイロットを志すことができないのも事実です。
ヘリのパイロットは航空身体検査を受けて問題がなく、自動車やバイクを運転できるスキルがあれば個人差はあっても自家用操縦士の免許はだいたいは取れます(ただしある程度の技量や英語力は必要です)。
「パイロットになりたい」という目的を聞くとプロの操縦士になりたいという事なのですが、操縦士の免許は自家用免許と事業用免許(自動車でいう二種免許)がありプロの操縦士になるためには自家用免許を取った後に事業用免許が必要となります。
事業用免許を取ってもすぐに私どもで行っているような旅客飛行の機長にはなれません。
バスやタクシーなど自動車の世界と違い「二種免許」を取ってから一定の飛行経験と国の規定による審査をパスしなければ航空機の世界では機長になれません。
ヘリ会社には運航規程という国で定めた規定を会社で作成して事業の認可を得ています。そこには旅客飛行の機長になるためには500時間以上の飛行経験を要することが定められています。
だいたい170時間くらいで事業用免許を取って、そこから300時間以上飛行の経験を積まなければなりません。その300時間以上の経験をどうやって積むのか、事業用免許を取ってから一番苦労する大きな壁です。
民間ヘリ会社の就職は狭き門で操縦士を育成するためには多大なコストがかかります。官公庁はエリミネートという「ふるい落とし」があり適性がないと判断されれば機長への道は閉ざされてしまいます(税金で飛行するわけですから厳しいです)。
また、免許には「等級」というものがあって、クルマで言うと乗れる車種と乗れない車種があり、乗れない車種を運転するには一定時間の操縦経験がないと試験も受けられません。民間でも官公庁でも操縦士の育成に多大な手間とコストが掛ります。
航空機を預かり安全を担保してお客様から料金を頂く。プロのパイロットになるためには「いばらの道」がいくつもあり、事業用免許を自費で取ろうとしたら家一軒を建てられるくらいの費用がかかります。人生を賭けて訓練している若者も少なくありません。
「ヘリのパイロットになりたい。」
「素晴らしい目標です。ただ、どれだけの覚悟をもって志せますか?」
志す若者からパイロットになるための情報が少ないという声を頂きますので敢えてリアルなことを述べさせて頂きました。
ヘリをトレーラーで運ぶ
ヘリは大阪の運航基地で整備を行い、横浜へはトレーラーに積んで陸行することが多いです。
ヘリって普通は飛んでくるものとお思いですが、なぜかって?
単純に飛行コストの節約です。
ヘリによっては大阪から横浜に飛行してくるコストの1割程度で移動できるからです。
また、途中の天気が悪くてもトレーラーだったら確実に移動できるメリットがあります。
ヘリの各部品には飛行時間によってオーバーホールや交換のサイクルがあり、少しでも長く飛行できる様にコストを抑えています。
ただ、積み込む際にブレード(羽)と付けたり外したり、荷台にしっかり固定するなど手間のかかる作業になります。
高速道路は時速80キロでゆっくり走っていますが、目立ちすぎるせいか、みなさんゆっくり追い越して写真とか撮っているのをよく見ます。